不動明王(雙林寺蔵) |
不動明王は、梵語でアーカラナータといいまして、動かない、動じない という「不動」を意味します。悪魔を降伏させるために念怒のお姿をされていて、すべての煩悩や障害を打ち砕かれます。また、素直に仏道に従わない者がいれば、厳しく導かれ、お救い下さいます。
比叡山でのお修行のときのご本尊もお不動さまでしたが、毎日辛い修行で逃げ出したくなると、不動明王さまがやってこられて、縄と剣で厳しく導いて、救ってくださいました。一見、恐いお顔ですが、怒っておられるのではなく、真剣に私たちに向き合ってくださり、お心は慈悲に満ち溢れておられますから、それゆえに厳しいのです。
大日如来の化身とされていまして、降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王とともに五大明王と呼ばれます。それから、酉年生まれの人の守り本尊です。
9世紀の初めに弘法大師によって日本に伝えられた明王で、特に日本では「お不動さん」と親しみを込めて呼ばれ、あちこちに不動尊霊場会があり、今も多くの方に信仰されていますね。 なま さまんだ ばさらなん せんだ まかろしゃな そわたや うんたらた かんまん 今日も楽しい一日を。