三りんぼう

 小雨が降ったりやんだりの京都東山です。今日の暦には「三輪宝」とあります。検索しますと、江戸時代の本には「三輪宝」と書かれ、「屋立てよし」「蔵立てよし」とされる吉日だったようです。ところが、両隣3軒先まで滅亡してしまうという「三隣亡」に変化したそうなのです。1・4・7・10月の亥の日、2・5・8・11月の寅の日、3・6・9・12月の午の日が三隣亡とされていますので、だいたい1カ月に2~3回の割合で巡ってきます。

 建築、特に棟上げをすることを忌む日で、この日に建築を行うと火災が発生し、近隣三軒を焼き滅ぼすといわれているのだそうです。建築業界には迷惑極まりない日なのですが、この言われは何の根拠もないようです。

 また、一説には、山の木を切り過ぎると土砂災害が起こりやすくなるので、何年かに一度は伐採を行わないで、山を休ませるように「山林防」とされ、「休める」→「止める」→「中止」→「凶」と変化したとも言われているそうです。

 他方、山林で働く人たちが山々の神さまに感謝をしたり、仕事の安全を祈る日でみんなで休む日でもあったそうです。仕事を手伝う馬、牛、ロバたちも休息したようですよ。

 それにしても、まったく正反対の日になるっておもしろいですね。今日も楽しい一日を。