土木の日

 曇り空の寒い京都東山です。今日の気温は上がらず、最高気温11℃の予報となっています。さて、今日は「土木の日」となります。土木の漢字を分解すると十一と十八になることと、土木学会の前身である「工学会」の創立が明治12(1879)年11月18日であることから、制定されたとのことです。

 土木といえば、行基を思い出しますね。奈良時代に活躍された僧侶として有名ですが、農業用のため池や橋、港を作ったりするなど、インフラ整備でも活躍された方です。僧侶でもって、土木技術者でもあったわけです。

 そもそも行基の師匠は道昭という方で、遣唐使として、唐へ渡られたとき、仏教の他にも、土木技術も習得されたのでした。また、西遊記の三蔵法師から教えを受けられています。

 行基は、師匠の影響を強く受けていたと考えられています。貧しい人々に宿泊と食料を提供するための布施屋を建てたり、豪族からの資本提供や勧進のもと、農業用の池や溝を掘り、道路を整備し、橋を架け、港を造るなど民衆を率いて土木事業を進めていきました。大阪府岸和田市の久米田池、大阪府内最大の農業用水・養魚池などは今でも残されており、行基菩薩として多くの人々から慕われています。今日も楽しい一日を。