厄年のお話

 快晴の京都東山です。ぐっと気温が下がりいよいよ暖房が必要になってきました。修行とは、暑さ寒さに耐えることなどと誰かが言ってたことを思い出します。

 ところで、厄年のお話です。厄年は、そもそも中国の陰陽道が起源で、日本でも平安時代から信じられていたそうです。よく神社で「今年の厄年」と書かれた看板やポスターが目に入ります。自分の生まれ年が厄年に当たっていると、多くの方は「今年は厄年かあ…」と不安になったりするものですね。誰もが何歳になっても無病息災でありたいと願っています。

 数え年で、男性は25歳、42歳、61歳、女性は19歳、33歳、37歳、61歳を厄年といい、体調を崩したり、災難を受けたりしやすいといわれています。また、それらの歳には前厄、後厄があり、特に男性42歳、女性33歳の時を本厄といって、もっとも体調や環境の変化などに気を付けたい年齢となります。

 厄年に当たると、神社仏閣に参拝して「厄祓い」「厄除祈願」「厄除開運」と呼ばれる御祈祷を受けたり、厄除けの御守を身につけたりと、さまざまな方法で厄を払います。ところが、厄年も本来は「還暦」や「古希」などと同じように、長寿をお祝いするハレの「年祝い」にあたるとか、そろそろ「神事」に関わる大切なお役目を担う「役年」であるともいわれていたそうなのです。

 このように、悪いことが起こるというよりも、これらの年齢は、男女それぞれに体力・家庭・社会など、さまざまな観点から、転機を迎えることの多い、つまり「人生の節目」とも言える時期で、逆に言えば、社会において重要な立場になる年齢でもありますから、心身を清浄に保つように心掛けて、言動にも十分注意をするようにと、先人たちが教えてくれているのかも知れませんね。今日も楽しい一日を。