大雅堂

拾遺都名所図会より
 いいお天気の京都東山です。京都十二薬師霊場会特別公開は明日22日(日)までとなりました。多くのお参りありがとうございます。

 さて、雙林寺へお越しの際は、恐らく菊乃井さんへ続く坂道から来られると思われますが、その坂道は旧参道でした。

 ちょうど、円山音楽堂の西南角にレンタル着物岡本さんがあり、その前に山門が存在していたことが江戸時代の図絵に描かれています。

 さらに、現在も円山音楽堂西側には、「和光同塵」「大雅堂旧址」としるした石碑が建っています。この辺りには近世画の名手、池大雅(いけのたいが)の死後、その門弟たちによって建てられた大雅堂がありました。

 大雅堂は、門弟たちが大雅の遺品を整理して、その資金を元にして建てられた私設美術館とでもいったところでしょうか。建物は二階建て、階上、階下とも六畳の広さで、別室に金銅製の観音像が安置されていました。しかしながら、明治36年(1903)惜しまれながら取り壊されてしまいました。

 拾遺都名所図会にはこの和光同塵の石碑が描かれています。本堂へお越しになる前にぜひご確認いただければと思います。今日も楽しい一日を。