黒の日

 

道服
 雨が降り出しました京都東山です。今日は「黒の日」となります。京都黒染工業協同組合が1988年に制定し、1989年から実施されたとのことです。由来は、「く(9)ろ(6)」(黒)の語呂合せで、伝統染色の黒染めをPRし、黒紋服や黒留袖の普及を図る日だそうです。

 我々僧侶のイメージカラーは黒でしょうか?法衣にもいろいろ種類がありますが、一番着用の頻度が多い法衣は「道服(どうふく)」です。普段の生活のほか、檀家さん宅へのお参り、研修会、簡易な宴席などにも着用しています。つまり、普段着として用いられている衣です。道服を着用したときは首から輪袈裟をかけることになっています。直綴(じきとつ)を簡略化したもので、他の法衣と比べると袖が小さくつくられています。振袖と留袖の違いみたいな感じです。

 ちなみに、直綴は、慈覚大師さまが唐へ行かれていた時に、会昌の廃仏に遇われ、僧侶であることを隠すために、袍と裳を縫い合わせて儒教の衣のように見せかけたのがはじまりと言われています。朝夕の勤行や、墓前で回向のお勤めをするときなどに着用します。

 その他に食べ物として黒いものは、黒酢、黒ゴマ、イカ墨など黒い食べ物は体にいいとかいわれてますよね。食べ物以外にも、洋服、家電、名探偵コナンにでは黒づくめの組織などなど。今日は黒いものに注目してはいかがでしょうか。今日も楽しい一日を。