山家会

 

 青空が広がるいいお天気の京都東山です。今日は、天台宗を開かれた伝教大師さまのいわゆるご命日です。弘仁13(822)年6月4日・辰の刻(午前8時ごろ) 比叡山中道院において入滅されました。延暦寺浄土院が御廟所となっています。

 天台宗京都教区では、毘沙門堂門跡おいて山家会が執り行われます。山家会とは、中国天台において、天台宗の正統を『山家』と称しまして、伝教大師さまは、中国天台宗の正統を受け継がれましたので『山家大師』と呼ばれるようになったところに由来しています。伝教大師さまの威徳を讃え、その御恩に感謝する法会です。 

 ところで、雙林寺には伝教大師さまらしきお像をお祀りしています。伝教大師さまの御尊像は、座禅の時の手の組み方「定印」のお姿が多いのですが、こちらのお像は合掌されており、書付もないので、違うのかもしれません。ただ、帽子を頭から着用されていますので、高僧であるお方だと思われます。

 みなさまにおかれましても、今日は伝教大師さまの威徳を讃え、御恩に感謝しながらお過ごしいただきたいと思います。

「国宝とは何物ぞ、宝とは道心なり。道心有るの人を名づけて国宝と為す」

「道心の中に衣食あり、衣食の中に道心なし」

「径寸十枚是れ国宝に非ず、一隅を照らす此れ則ち国宝なり」

「悪事を己に向かえ好事を他に与え、己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり」

南無宗祖根本伝教大師福聚金剛。今日も楽しい一日を。