乃東枯

  

ウツボグサ
 昨夜半から雨がよく降っています京都東山です。さて、七十二候では、「乃東枯(なつかれくさかるる)」の期間に入りました。 夏至を過ぎると枯れ始めるというウツボグサがあります。このウツボグサの古名が「乃東(だいとう)」というそうです。漢方では「夏枯草(かこそう)」と呼ばれ、腎臓、膀胱炎の漢方薬として使われています。

 12月20日過ぎの頃には「乃東生(なつかれくさしょうず)」があります。この寒い時期にウツボグサは芽吹いて、真夏を迎えるころに枯れはじめ、褐色になってしまうのです。夏枯草という名前だけに、枯れてしまうように思われますが、多年草なので、実際のところは枯れることはないそうです。

 それにしても、昔の人は色々と発見したり観察したりで季節の移り変わりを感じたのでしょうね。我が家の近くにはウツボグサはありませんけれども、桜にあじさい、百日紅などだけでも季節の移り変わりを感じることができます。毎日慌ただしく忙しいですけれども、身近なものに目を向けて、ふっと時の流れを感じてみてはいかがでしょうか。今日も楽しい一日を。