薫習

しょうぐうさん

 いいお天気の京都東山です。さて今日は、布教師のネタ本からのご紹介を。

 仏教には薫習(くんじゅう)と言う言葉があります。衣服にはもともと香りはありませんが、習慣的にお香を焚いていますと、いつの間にか香りが染みついて、お香のにおいが漂うようになってきます。

 この薫習のたとえのように、毎日毎日、お仏壇に心を込めて合掌することで、知らず知らずのうちに、自分の心の中が仏さまやご先祖さまの心でいっぱいになります。また、毎日その合掌の姿を見ている家族の人々にも伝わっていきます。そうして、それが家風となって、いついつまでも伝わっていき、その家の幸せと繁栄につながるように思います。

詩人の坂村真民さんの詩をご紹介します。

念ずれば花ひらく

苦しいとき 母がいつも口にしていた このことばを わたしもいつのころからか となえるようになった そうしてそのたび わたしの花がふしぎと ひとつひとつ ひらいていった

今日も楽しい一日を。