雨水

 雨上がりにて曇り空の京都東山です。今日は「大安」ですね。「大いに安し」という意味で、大安吉日とも呼ばれるほどの縁起のいい日です。何か新しいことをはじめようとか、前向きな気分になれる気がしますよね。そして、暦には「雨水(うすい)」と大きく書かれてあります。

 【陽気地上に昇り雪氷溶けて雨水となる。草木春陽に誘われて枝葉崩し動く】

 雨水は二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつですね。二十四節気とは、紀元前4世紀頃に中国で発明され、四季・気候などの視点で地球上の一年を仕分ける方法です。春夏秋冬の季節に分けて、さらにそれぞれを6つに分けて季節の指標にされています。

 ところで、諸説あるようですが、ひな人形を雨水に飾り始めるとよいそうです。雨水は、温かさに雪や氷が溶け始める時季です。ここで重要なのは水です。水の神さまといえば、弥都波能売神(みつはのめのかみ)です。この神さまは、豊穣をもたらす農耕神とされ、子宝や安産の神さまとしても信仰されています。このように水の神さまにあやかって、雨水の日にひな人形を飾る事は、良縁につながるというのだそうです。ちなみに、ひな人形はひな祭りが終われば早々に片付けることがよいとされていますよね。いつまでもひな人形を飾っているとだらしないなどと思われて、婚期が遅れるからだそうです。いずれにしましても、ゲン担ぎなのかもしれませんが、それはそれで毎日楽しく暮らせればいいんじゃないでしょうか。今日も楽しい一日を。