縁結びの日

 

愛染明王
曇り空の京都東山です。今日は、「縁結びの日」だそうです。新暦の11月は、旧暦でいうところの10月にあたり、出雲大社では全国の神さまが集合され縁結びなどについて会議をされているということと、「いい(11)ご(5)えん」(いいご縁)の語呂合せから島根県にある神話の国・縁結び観光協会によって制定されたということです。

 ご縁は、自分に関わるあらゆるつながりのことですね。私たちは、自分を楽しませてくれる人・モノ、つまり、自分にとって都合のいい人やモノを「いい人」「いいモノ」として大切にしがちです。しかし、本当に大切にしなければならないものは、私たちの人間性を高めてくれたり、成長させてくれる人やモノだとお釈迦さまは仰せです。

 雙林寺ではご縁の仏さまとして、聖天さま、愛染明王さまがいらっしゃいます。(申し訳ございませんが、どちらも非公開です)

 聖天さまは、「歓喜天」「尊天」とも呼ばれます。インドの古い言葉では「ガナパティ」または「ガネーシャ」といいます。大自在天(シヴァ)のご子息で、ご兄弟には走りが有名な韋駄天さまがおられます。皆さまともに仏教を信じる人々を守る護法神です。体は普通ですが頭は象さんです。インド神話では、首を切られてしまったために象の頭を代わりにくっつけたといわれていますが、聖天さまのお力が一番強いことを表すために、一番力の強い動物の象で示したと言われています。また、聖天さまはいつも奥様と睦まじくされておられるので、双身像(そうしんぞう)のお姿となっています。その奥様はなんと、十一面観音さまの化身です。お好きなものは、大根・お酒・歓喜団・甘いものです。特に、災難消滅・開運・金運上昇・夫婦円満・縁結び、が超お得意です。

 愛染明王さまは、戦勝・息災の祈願をするときの本尊とされます。よく時代劇の戦国武将の兜に「愛」と書かれていたりしますよね。また、恋愛成就、男女和合などにご利益があるとされています。また、そのお名前から「愛染=藍染」と解釈されて、染物や織物職人の守護仏としても信仰されています。さらに愛欲を否定しないことから、古くは遊女、現在では水商売に従事する女性の信仰対象にもなっています。

 ということで、普段からのお精進が無駄にならず、良い結果となりますように、自分の力だけではどうにもならない、いいご縁が結ばれますようにお祈り申し上げます。今日も楽しい一日を。