キクタニギク

キクタニギク
 快晴の京都東山です。少々寒い朝を迎えています。さて、写真は、「キクタニギク」です。別名「アワコガネギク」といいます。キクタニは、菊渓、菊谷、菊澗とも書かれます。

 玄関先に大谷祖廟さんが植えられたものですが、去年よりも規模を縮小しながらも、今年も咲いていました。お仏前の大きな菊を見慣れていますが、こういう小さいものも素朴でかわいらしくていい感じですね。

 昔は、高台寺山と東大谷山との間の谷間にかなりのキクタニギクが自生していたようで、「菊渓」とよばれていました。そこを流れていた川を「菊渓川」と呼び、現在はこの川の水流はほとんどないのですが、雙林寺花月庵の南側を流れています。大谷祖廟墓地を抜けて東山へ進んでいくと上流に行くことができます。

 しかしながら、キクタニギクは京都府レッドデータブックに、絶滅危惧種とされ、「京都市東山区菊谷では絶滅」と記されました。昨今、京都伝統文化の森推進協議会では、東山菊渓にキクタニギクを復活させようと、平成28年度からボランティアの方々と植栽活動が行われ、今年で6回目の「キクタニギクの咲く菊渓の森づくり」が開催されました。以前の景色にもどるといいですね。今日も楽しい一日を。