差別戒名墓石前回向法要

萬霊供養の塔
 いいお天気の京都東山です。今日は午前中に、同和問題に取り組む京都府宗教者連絡会議(略して、京都同宗連)が主催する「差別戒名墓石前回向法要」に参列してきました。この団体は、各宗教教団の委員で構成されています。また墓石は、東山七条にある智積院墓地の一画に供養塔とともに祀られています。差別戒名墓石とは、被差別部落民であることがわかるように付けられた特殊な戒名(法名)が刻まれている墓石のことです。つまり、平等を説く寺でさえも差別をしていたということです。

 墓石横の案内板にはこのように記されてあります。【差別墓石を安置するにあたって 京都市伏見区竹田の地から発見された差別戒名(法名)墓石を「同和問題に取り組む京都府宗教者連絡会議」の名のもとに安置することになりました。発見されてから「京都同宗連」として現地学習し、研修会を積み重ねるごとに差別をしてきた事実に懴悔の念を深くすることであります。現在、宗派の特定、俗名、遺族などは判明していませんが、墓石の前に立つ時いわれなき差別を温存し、助長させてきたわれわれの行為は宗教者としての責任としてどこまでも荷負していかねばならないことを痛感いたします。今日まで宗教者として人間の平等を説きながら全く人権を無視した行為を繰り返してきた差別体質はどんな言葉をもって謝罪しても許されることではありません。今後これを機に真の宗教者として差別撤廃の道を歩むことを決意し表明してこの文を記します。1992年11月21日 同和問題に取り組む京都府宗教者連絡会議】

 京都同宗連では、おもに同和問題の研修会開催、各団体研修会への参加、会報の配布、その他同和問題解決に向けての活動を行っています。私は、京都教区のお役目としての参加ですが、このような法要や研修会に参加することで、同和問題の理解を深めたり、自分への戒めにしたいと思いました。今日も楽しい一日を。