習字の日・書道の日

 いいお天気の京都東山です。今日は「習字の日・書道の日」です。「いい(11)もじ(02)」の語呂合わせから日本習字教育財団によって制定されたとのことです。私も小学生のときに、ここのお習字教室に通っていましたけれども、一向に上達はしなかったですね(苦笑)字と絵は、習うことで上達するものではなく、本来持って生まれた才能ではないかと思っていまして、つまり、字のうまい人は、絵も上手に描けるのではないでしょうか。とはいうものの、お寺においては「書」は重要なことです。写経に朱印、塔婆など日常的に筆で字を書きますし、高僧と呼ばれるようになると墨跡を依頼されることもあります。

 ところで、毛筆で字を書くことは、紙を通して自己表現する芸術ですよね。昨今、「書道パフォーマンス」が流行っているのをご存知でしょうか。「書道ガールズ!! わたしたちの甲子園」という映画にもなっています。音楽などに合わせて10名くらいのグループで体全体を使って大きな紙に大きな筆で文字を書くパフォーマンスのことです。

 寺では、朱印が書道パフォーマンスになりそうです。寺社によって芸術性の高いものが発行されています。朱印の鮮やかな朱色と、墨の黒の色合いがとても綺麗ですし、見事な筆遣いをされるところもあります。しかも、目の前で書き上げられる臨場感は圧巻ものですね。朱印は、とにかく書き手の個性が溢れています。

 ご存知のことと思いますが、朱印を集めることは、何かのコレクションとは少し意味合いが違います。これは、「参拝の証」なので、最初に本堂や拝殿で宗教行為である参拝をしなければなりません。ですので、まず参拝を済ませてから朱印をいただくようにお願いします。また、商品でもありませんので、メルカリなどで売買をしないのがマナーです。多くの朱印を集めて鑑賞をしたり希少価値のある朱印を手に入れたい気持ちはわからないでもありませんが、むさぼりとか執着心に通じることになりかねないので、ご注意を。きっとこういうことは、神仏はお見通しだと思いますよ。今日も楽しい一日を。