天台宗宗章

 

天台宗宗章
 夜通しの雨が上がって曇り空の京都東山です。今日は五節句のひとつ「重陽の節句」ですね。

 重陽の節句は、「菊の節句」「栗の節句」などとも呼ばれています。中国では、奇数は縁起が良い「陽数」、偶数は縁起の悪い「陰数」と考えられていて、陽数の最大値である「9」が重なる9月9日を「重陽」と呼んで節句のひとつにしたとのことです。

 ところで菊といえば、天台宗では、十六菊の中央に「三諦章」といって3つの星をあしらった図柄を徽章として、我々はそれを「宗章」と呼んでいます。

 この星は「三諦星」または、「三台星」とも呼びます。「三台」とは、古代中国での星座の名前で、天帝を囲む3つの星を意味しています。また「三諦」と書く場合は、空諦・仮諦・中諦のことになりますけど、ちょっとむずかしいですね。

 また、十六菊を用いることについては、「天台宗の皇室を守護する役割を表すため」だとか、「皇室が菊紋を用いるきっかけとなったのは、比叡山に咲いていた叡山菊の花を最澄が桓武天皇に献上したため」などの伝説があります。(Wikipediaなどから)

 天台宗各寺院では、一宗感謝日や各種行事の際に、この宗章を配した旗「宗旗」を掲げることになっていますし、天台宗の広報物やポスターなど、いろいろなところで見かけられますので、何かの機会に探してみてください。今日も楽しい一日を。