衣替え

しょうぐうさん
 曇り空の京都東山です。さて、昨日は京都教区宗務所にて山家会が営まれました。が、前日に6月に入っているにもかかわらず、衣替えができていないことに気がついて、慌てて作業をしたのでした。

 寺で着用している法衣は、道服、輪袈裟、素絹、五條袈裟、袴、如法衣と、あと襦袢、白衣、帯、足袋です。夏には衣も袈裟も薄い生地になります。輪袈裟は白色系のデザインを使用します。薄い生地にも、透け感のある生地「絽」と、シースルーの生地「紗」があります。

 天台宗の素絹の色は、お坊さんの位によって異なります。一番位の高い僧正クラスは紫色です。次に藍色に見える法衣は「松襲」と呼ばれるもので、僧正の次の位で、大僧都・権大僧都クラスが着用します。松襲は、光加減によって紫にも見えたりするのは、赤と緑の糸が使用されているためです。そして、緑色の衣は「萌黄玉虫」と呼ばれ、その下の位の僧都クラスです。最後に、律師クラスは茶色の「木蘭」と呼ばれる色になります。また、それらのクラス毎に五條袈裟、袴も色や模様が異なります。写真を載せるとわかりやすいのですけれど、今回はご容赦ください。ちなみに、このしょうぐうさんの僧階は不明です。緋色の五條袈裟なら大僧正なのかもしれませんね。

 とにかく、法衣にはひだ、折り目が多いので、アイロンがけをして、きれいにたたみます。私は袴のひもを組むのが苦手なんですよね。また、専門業者に洗濯に出していた夏衣にはしつけ糸があるので、取り忘れないように注意が必要です。そんなこんなで、半日とまではいかないですけれど、朱印の対応などしていますと、数時間もかかりました。今日も楽しい一日を。