弘法大師さまお誕生日です。

 

弘法大師
 雨模様の京都東山です。近畿地方にも梅雨入り宣言がなされました。さて、今日は弘法大師さまのお誕生日です。真言宗の各寺院では弘法大師のお誕生日を祝う宗祖降誕会が営まれているようです。

 弘法大師さまについて超簡単にまとめてみますと、774(宝亀5)年6月15日に讃岐の国(現在の香川県)善通寺でお生まれになったと伝えられています。6月15日は、中国の高僧、不空三蔵のお亡くなりになった日でもあるので、弘法大師さまは生まれ変わりとも言われています。子供のころの名前は、「真魚」と言い、お父さんは佐伯善通、お母さんは玉寄御前といいます。子供のころは、粘土で仏像を作ることが好きだったそうです。18歳で大学に入学し、その後、修行と学問に励まれます。

 804(延暦23)年、中国に留学し、真言宗の元となる教えを全て学ばれました。2年後に帰国し、真言宗の教えをわかりやすく弘めていかれます。日本で初めて身分や貧富に関わりなく学ぶことのできる「綜芸種智院」という教育施設を作られました。仏教以外にも、土木技術の知識を活かし、香川県にある日本最大の農業用ため池「満濃池」の改修工事を行い、アーチ型堤防など、当時の最新工法を駆使して工事を成功に導かれました。

 弘法大師さまは、土木技術にも優れておられたからか、杖をついたところから温泉が湧き出たという伝説が各地に残されています。また、うどんを唐から持ち帰り、讃岐の地に伝え、広めたというお話もあります。

 このように数々の功績や伝説が各地に残っているのは、弘法大師さまが今でいうマルチな才能の持ち主だったからですよね。今日も楽しい一日を。