干支の順番

 曇り空の京都東山です。正月三が日はいかがお過ごしでしたでしょうか。

 さて、干支の順番について面白い話がありますね。むかし、ある年の暮れに、神さまが動物たちに御触れを出しました。「正月の朝に御殿に来るように、来たものから12番まで順番にその年の大将にする」と。つまり、元旦に神様の元へあいさつに訪れた動物たちの順番が子・丑・寅・・・の順番だというのです。

 その時、猫だけは御触れを聞き逃していました。猫も、神さまにあいさつに行くつもりはしていたのですが、いつ神さまの元へ行けば良いのか分からなかったので、ねずみに聞きました。しかし、ねずみとしては一番になりたいため、元旦の次の日がいいと嘘をつきます。それを聞いた猫は一日遅れで神さまの元へ行きましたが、すでにそのときには神さまも動物たちも誰もいなかったので、猫は干支にくわわれなかったということです。

 実際のところ、十二支の「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」は、もともとは古代中国の殷王朝で「年」を表す言葉として使われていたそうで、日本には6世紀頃に伝わったとのことです。多くの人たちが馴染みやすいように動物を使って分かりやすくお話にしたのですね。今日も楽しい一日を。