薬師縁日

 

薬師三尊
 今朝は雲り空の京都東山です。二十四節気は「白露」、七十二候では「草露白」となりました。夜中に大気が冷え、草花や木に朝露が宿りはじめる頃で、降りた露は光って、白い粒のように見えますね。また、日中の暑さも和らぎはじめ、だんだんと秋の気配が深まり仲秋へと進んでいきます。日本人からすると、白は雪の色で、冬をイメージすると思いますが、中国の陰陽五行では「白」は秋の色とされています。ちなみに、今月の満月の日は21日(火)となっています。この仲秋の名月を最近では「ハーベストムーン(Harvest Moon=収穫月)」という名称で呼ぶそうです。

 さて、前置きが長くなりましたが、今日はお薬師さまのご縁日です。お薬師さまには日光菩薩さま、月光菩薩さまという脇侍がおられます。合わせて薬師三尊といいます。日光菩薩さまは、左脇侍で、太陽のような光の智慧を与え、人間の煩悩を照らし、仏の英知を授けられます。月光菩薩さまは右脇侍で、月の光のような、やさしい慈しみの心を授けられます。何かの記者会見で聞いたようなお話ですね。それぞれ一日の半分ずつ、昼間と夜間を担当され、薬師如来さまの補佐をされています。

 雙林寺には残念ながら、どちらの菩薩さまもおられません。大火の折、焼失してしまったのではないかと推測しています。今日も楽しい一日を。