輪袈裟


 天台宗の僧侶は、普段タスキのようなものを首から下げていますが、これを「輪袈裟」と呼びます。もともとは、マントのような袈裟を名前のように輪形に仕立てたもので、幅一寸六分、丈四尺六寸くらいに出来上がっています。素絹、道服の法衣にはもちろんのこと、作務衣でも、スーツでも、僧侶の証のように着用されています。

 その起源は慈覚大師が唐へ行かれていた時に、会昌の廃仏に遇われ、僧侶であることを隠すために、袍と裳を縫い合わせて儒教の衣のように見せかけ、五條袈裟は折りたたんで首にかけて凌いだことに始まるそうです。また、三衣の種子といって、仏さまを表す三つの梵字を輪袈裟に入れますが、今では入っていない輪袈裟が多いようです。

 ちなみに、かけ方としましては、継ぎ目を下に、折り目を前にします。ネクタイピンならぬ輪袈裟ピンを使用するときは、衣の襟に挟んで留めます。今日も楽しい一日を。