雨上がりにて曇り空の京都東山です。さて今日は「ぞうりの日」です。七五三・正月など、草履を履く行事が多い時期が近いことから、草履興業組合が制定したというのですが、その組合を検索しても全くヒットしないという謎です。
お坊さんが使用する履き物には、他には、草鞋(そうかい)、鼻高(びこう)などがあります。草鞋は、金襴の織物が張られており、かかとを覆わない形をしている木製の靴です。今でいうスリッポン?クロックス?型です。同じ形で黒漆塗のものが鼻高です。神社で神主さんが履いているところをよく見かけますね。天台宗の僧侶は法華大会のときに延暦寺大講堂に入堂すると「実名!」と問われ、鼻高が投げ込まれるというのは、有名なお話です。これらは法要の時に使用されるものであって、普段は、雪駄、下駄を履いています。
ちなみに、お坊さんたちが法要などで集まると出入口には同じような雪駄が何十足も並ぶので、それぞれ間違わないように、寺や自分の名前を記したり、丸や線、記号などの目印がついていたりして、ちょっとおもしろいので、機会があれば観察してみてください。
また、草履類は鼻緒を挟み、台を踏ん張るため足の筋肉が鍛えられ、足裏の土踏まずの形成や外反母趾の予防にもよいとされています。それに基本的には素足で履くものなので、足が蒸れず水虫にもなりにくいという効用もあります。草履は多湿な日本に適した健康的な履物ですね。今日も楽しい一日を。

