優しい気持ち

 

 曇り空の京都東山です。いよいよ桜の花は徐々に散り始めました。これから桜吹雪が数日続くことになりそうです。

 桜の花が咲いて暖かくなってきますと、春本番といった気分になって外出も増えますが、虫たちなど生き物たちも活動を開始します。特に蜘蛛とかムカデは見た目によろしくなく、ゴキブリなんかも台所に潜んでいます。

 仏教徒は生き物を殺さないことになっていますから、これらの生き物を発見すると、殺生しないように捕まえて外へ逃がすようにしています。ゴミつかみ?というのですか、それを部屋に置いているのです。それで、慈しみの心をもって、「うちじゃなくて、どこか違うところで暮らしてね」と思いながら外へ放します。

 生き物を慈しむというのは、特別に可愛がるとか保護活動を推進しようとかそういうことではなくて、「ここは私の家だから、勝手に入って来ないでね」というような優しい気持ちを持つ感じです。そうすると、不思議とその気持ちが通じるのか、虫たちの出現は減ってきているような気がします。

 このように、あらゆる生き物に対して慈しみを持った優しい気持ちで接すると、いろいろとうまくいくような気がします。今日も楽しい一日を。