一汁三菜の日

 概ね晴れ空の京都東山です。まだまだ暑いですね。朝から市民新聞を配りましたが、汗びっしょりです。

 さて、毎月13日は、「一汁三菜の日」だそうです。13が「一汁三菜」の読み方に似ていることから毎月13日に。いろいろな料理を組み合わせて、さまざまな栄養素がバランスよくとれる「一汁三菜(主食・汁物・主菜・副菜・副々菜)」という和食のスタイルを子ども達につなげていくことが目的で、和食の素材メーカー6社で構成する「一汁三菜 ぷらす・みらいご飯」によって制定された。とのことです。

 お修行中の食事といえば精進料理で一汁三菜が基本でした。もちろん食事の作法も厳しく決まっていて、例えば、言葉を発しない、音を一切立てない、早く食べる、などです。印象に残っているのは、食べ方で、食器は一々手にとるとか、口をつけてよい食器は、味噌汁のお椀だけとか。お茶も出ますが、それは食べ終わった後に、各食器にまんべんなく注いで、箸を使ってたくあんでこするようにして各食器を洗います。そして、それぞれの器を洗い終えるとその洗い汁を味噌汁のお椀にすべて入れて飲み干すのです。これで、料理の出汁、おかゆのねばねばなど、料理を完全に食べることができますし、食器洗いにかかる時間と洗剤、水の量は少なくて済みます。一番苦労したのは、精進カレーライスでした。皿は浅く面積は広いし、カレー皿で飲む洗い汁は何とも言えない味でしたよ。

 食事の前後のお勤めは「斎食儀(さいじきぎ)」といって、十方施主~から始まって、般若心経を唱えたりしますが、略作法のときに唱える言葉を紹介します。

●食前のことば

「われ今幸いに、仏祖の加護と衆生の恩恵によって、この清き食を受く。つつんで食の来由をたずねて、味の濃淡を問わず。その功徳を念じて、品の多少をえらばじ。いただきます」

●食後のことば

「われ今、この清き食を終りて、心ゆたかに力身に充つ。願わくは、この身心を捧げて己が業にいそしみ、誓って四恩に報い奉らん。ごちそうさまでした」

 天台宗ではお子様向けにこのことをまとめた絵本を発刊していますので、よろしければお求めいただけたらと思います。大人にとってもなるほどとわかりやすですよ。今日も楽しい一日を。

おしえてしょうぐうさん ~ごはんのはなし~