聖天さまご縁日

 曇り空の京都東山です。昨日の夕方は台風一過で晴れてきましたが、また、こちらに向かって台風がやってくる予測となりました。早く消えてもらいたところです。

 きょうから9月に入りました。今日は「大安、万事進んでよし」です。そして、関東大震災が発生した日でもあって「防災の日」でもあります。昨今、自然災害に見舞われることが多く、日ごろから災害への備えを怠らないようにしたいものです。「災害は忘れたころにやってくる」です。

 さて、毎月1日は聖天さまのご縁日です。ご存知の通り、聖天さまは秘仏ですが、インターネットで検索しますとそのお姿を拝めることができます。体は普通ですが、頭は象さんです。インド神話では、首を切られてしまったために象の頭を代わりにくっつけたといわれていますが、神々の中でも一番お力が強いことを、一番力の強い動物の象で示しているのが実際のところなのでしょう。

 そして、奥様は十一面観音さまの化身で、いつも仲睦まじくされているご様子の双身像(そうしんぞう)となっています。このことから、聖天さまは、夫婦和合の神とされています。江戸時代に聖天信仰が流行し、親しみを込めて「聖天さん」とお呼びして民衆に親しまれるようになったようです。ちなみに、全国で聖天さまをお祀りしているお寺は全国200ヶ寺以上にのぼるといわれています。

 よく聖天さまからのご利益は莫大だといわれていますが、せっかくの御利益も頂戴する心構えがなければ受け止められません。聖天さまにお願いをすれば叶うまで、あるいは、聖天さまから何かのおしるしがあるまで祈願し続けましょう。いつまでになどと期限を区切ったり、思い通りにしてもらいたいというのはこちらの勝手で聖天さまにとっては関係ないことです。思い通りにならなくても、そこには聖天さまがお示しいただいた何らかの意味があること、として受け止めなくてはなりません。

 とにかく、お願いすることは「真剣な態度」と「根気」が必要だと思いますよ。今日も楽しい一日を。