浅草観音四万六千日

 どんよりとした曇り空の京都東山です。連日危険な暑さが続いておりますので、どうぞ体調管理などお気をつけください。

 さて、今日の暦には「浅草観音四万六千日(千日詣で)」とあります。浅草寺では、毎年7月9日と10日は四万六千日のご縁日で、「ほおずき市」が開催されます。

 観音さまのご縁日は、毎月18日となっていますが、室町時代以降に毎月「功徳日」とか「欲日」という日が設けられるようになりました。その日に参拝すると、100日、1,000日分などの功徳が得られるという特別な日のことです。京都では、愛宕神社(7月31日夜から8月1日早朝にかけて)、清水寺(8月9日~16日)の千日詣でが有名です。

 この浅草観音四万六千日は、享保時代の頃より始まったそうです。この日に参拝しますと、46,000日分の功徳があるとされているのです。この数の由来には諸説あるようです。米の一升が米粒46,000粒で、一升と一生をかけたもので、一生分参拝したことになるのだとか、また46,000日は、およそ126年に相当し、人の寿命の限界なので、「一生分の功徳が得られる縁日」とも言われているようです。何れにしても、無病息災への願いが込められているのですね。

 境内で開催されるほおずき市は明和年間から開催されるようになったそうです。ほおずきは、漢字で書くと「鬼灯」です。鬼が提灯に火を灯して、悪霊や邪気を払ってくれるという意味があるそうです。子供の頃は、ばあちゃんに教わって、ほおずきの実の皮を風船のようにして、舌の上でつぶすようにしてブーっと鳴らして遊びましたが、今はそんなことする人はいないでしょうね。このほおずきを鳴らす遊びは、平安時代から楽しまれていたそうですよ。

 とはいうものの、私は浅草観音四万六千日のご縁日に参拝したことはなく、ほおずき市とともにいつかはおまいりに行きたいところです。毎日暑い日が続いています、仏さまの御加護を頂戴しながら、がんばっていきましょう。今日も楽しい一日を。