棚幡

五色幕
 いいお天気の京都東山です。京都は朝から熱中症アラートが発令されています。どうぞ暑さ対策万全にて体調管理をお願いします。今日は「一粒万倍日」です。いいことあるかもしれませんね。

 さて、もうすぐ七夕ですね。仏教的に「七夕」は、お盆行事の始まりの日とか、盆入りともされています。各地で様々な習俗があり一定ではありませんが、「七日盆(なのかぼん)」や「七夕盆(たなばたぼん)」があります。これは、7月15日の盂蘭盆会に備えて、墓掃除や精霊棚づくり、仏器磨きなどをする日なのです。ご先祖さまをお迎えする準備を行うわけですね。

 もともと、日本の七夕は「棚幡(たなばた)」と書き、「棚」は「精霊棚、施餓鬼棚」のことを表しており、「幡」は、「五色幡(ごしきばた)」のことを指し、精霊をお迎えする依代です。笹に掲げる「五色の短冊」も「五色幡」からきています。そして、それらを水辺に設えて、現在行われている星のお祭りではなく、農耕感謝と豊作祈願を行っていたのが始まりのようです。いずれにしても、棚も幡も、お盆の行事には欠かせない大切な仏具ですね。

 現在、東京などでは7月にお盆ですが、新暦となってからは多くの地域で、8月にお盆の行事が行われるようになりました。かくして、七夕とお盆は別々の行事になってしまったのです。今日も楽しい一日を。