聖天さまご縁日

 いいお天気の京都東山です。今日から11月ですね。11月の和風月名は、「霜月(しもつき)」です。旧暦11月は、現在の12月頃で、霜が降りるということからそう呼ばれるようになったそうです。

 また、10月の「神無月」には全国の神さまが、出雲大社に集られましたが、11月は「神帰月」ともいって、神さまがそれぞれの地方にお帰りになる月なのだそうです。11月はほかにもいろいろと呼ばれるようです。【露隠葉月】【雪待月】【復月】【神楽月】【中の冬】【風寒】と、日本人の表現力、語彙力はすごいですね。

 ところで、今日は聖天さまご縁日です。寺伝によりますと、そもそも、雙林寺で聖天さまをお祀りするきっかけになった由来は、文化元年(1804年)、聖天行者の祐岳上人という方が来られた際「この地は諸天擁護の霊地であるゆえ、私が念ずる聖天を安置すれば、洛中洛外の人は大利益を受け、永久不滅の霊地になるであろう」と仰せられ安置されたものです。

 しかし、その御尊像は行方不明となり、昭和42年、関西地方最大の聖天霊場である生駒山から聖天さまの降臨をお招きいたしました。生駒山宝山寺住職の中でも名僧と名高い松本實道大阿闍梨によりご勧請され、生駒山の正式な御分身としてこの地に顕されたのです。以来、真葛ケ原聖天の霊場として、そのあらたかな霊験は光り輝いております。おんきりぎゃくうんそわか 今日も楽しい一日を。