観音縁日

 いいお天気の京都東山です。昨日は5月としては記録的な暑さで、今日も30℃近くまで気温が上昇する予報です。からだはまだ暑さに慣れていないと思いますから、体調管理に熱中症対策など、お気をつけください。

 さて、今日は観音さまのご縁日となります。聖観音・千手観音・馬頭観音・十一面観音・不空羂索観音・如意輪観音を総称して、六観音といいます。普通、観音菩薩というときは、聖観音さまが基本です。単独でお祀りされることもありますが、阿弥陀三尊として阿弥陀さまの下、大勢至菩薩さまと同様に、脇侍としてお祀りされます。観音さまの立ち位置は阿弥陀さまの左脇です。

 一面二臂のお姿が一般的です。ちなみに、仏さまの手を数えるときは臂(ひ)といいます。例えば、顔が3つあって、手が6本のときは三面六臂です。

 頭に宝冠を着用され、左手に蓮華のつぼみをお持ちで、右手でその蓮華の一葉を開こうとされています。これは、左手のつぼみは、衆生の煩悩の心が開かないため、右手で仏さまがこれを開かそうとしている意味を現わしています。また、観音さまと勢至さまはよく似ていますが、観音さまは宝冠の正面のところに、化仏(けぶつ)といって、阿弥陀さまの形をした仏さまが彫られているのに対して、勢至さまの宝冠の正面には、宝瓶(ほうびん)が彫られています。一輪挿しが似合いそうな瓶です。ですから、宝冠を見ると観音さまなのか勢至さまなのかわかると思います。

 全国に観音霊場はたくさんありますから、巡礼に行かれるのもいいかもしれませんね。今日も楽しい一日を。