法事

 曇り空の京都東山です。今日は大安と月徳日が重なる開運日となります。すべてのことに吉とされる日ですよ。

 さて、たまに尋ねられることのひとつに「法事は何回忌までやるのですか?」が、あります。法事は、3回忌、7回忌、13回忌…と、大体、3と7で行います。お葬式が1なので、3回忌ですと、命日から丸2年、7回忌は丸6年、13回忌なら丸12年となるわけです。この間隔は、恐らく、十二支が関係しているのではないかと思うのですが、13回忌のときに、「〇〇さんの亡くなられた年と同じ干支ですね」というのは、私のお決まりのごあいさつです。

 それで、「何回忌まで法事をするのか?」ですが、会社の創業者の方の法事として、100回忌とか200回忌とか営まれることがありますように、決まりはありません。基本的に、全て執り行っていただきたいと思います。生きている間はお勤めしていただきたいのですが、さすがに50回忌ともなると、はたして、しっかりとできるのか謎です。それに、全く知らないご先祖さまの法事を、といわれても実際のところピンとこないということもありますから、一般的には、「弔い上げ」といって、33回忌、50回忌が目途とされています。

 そもそも法事というのは、追善供養(ついぜんくよう)といいいまして、「追善」=功徳を積んで亡き人の霊を弔うこと。死者の冥福を祈ること。「供養」=奉仕すること・供えさしむけること。身・口・意によって物を供えめぐらすこと。です。追善供養を行うことは、生きている人が行う善行が亡くなられた人の善行になり、それがまた自分に戻ってくるということにもなります。つまり、亡くなった人のことを大切に想い、法事を行ったり、お墓をお掃除したり、線香、花、亡くなった方のお好きだったものをお供えするという素晴らしい行いによって、その素晴らしい結果を人々へ巡らせるということです。将来、よいことが起こるように、今、よいことをする。今、悪いことをしていると、将来は良いことが起こらないということでもありますね。

 また、亡くなった人を大切に想うことは、思いやりの心を育むことにもつながると思います。ひいては、周りの人たちのことも大切に思えるようになるはずです。そうして、おかげさまのこころでご奉仕、恩返しをするのです。

 人を大切に思ったり優しくすることは容易くできることではないように思います。法事の段取りが面倒くさいとかいわずに、自分の優しい心を育んだり、いろいろな人に何かをして差し上げる機会ととらえて、ぜひとも法事を営んでいただきたいです。今日も楽しい一日を。