禅定

しょうぐうさん
 久しぶりに快晴にて過ごしやすい京都東山です。お彼岸にてお墓参りへは行かれましたでしょうか。

 さて、六波羅蜜の5番目は「禅定(ぜんじょう)」です。禅定は、心を鎮めるということです。誰の心の中にも、恨みつらみに怒りが多かれ少なかれ燃えています。気に入らないことは尽きないものです。誰かが旅行に行ったとか、新車に乗り換えたとか、そんなことでも悔しいなどと思ってしまいます。中にはポストの赤色が気に入らないとかいう人もいましたよ。いろいろ腹立たしいことはありますけれども、そんなことで気分を害してもどうしようもないじゃないですか。

 そうしたときに心、気持ちを落ち着けて平常心にすることが禅定です。人それぞれにその方法はいろいろあるでしょうけれども、ひたすら真言を唱えるとか、お経を読むとか、写経に座禅、また、お寺に詣でて、仏さまの前でブツブツと話を聞いてもらうというのもいいかもしれません。このようなことを行って気持ちが少しでも鎮まれば、それは仏さまからのご利益のひとつなんだと思います。すぐカッとなって仕出かしてしまう前に何とか平常心にもどすことが彼岸へ行くためのお修行です。怒って過ごしても、笑って過ごしても、同じ時間なので、楽しく過ごしたほうがよいのに決まってますよね。

 昨今、凶悪な犯罪が発生していますけれども、犯人となった方が、仏教を信じて心の鎮め方を知っていれば、少しでも犯罪は減るのではないかと思うのですが。今日も楽しい一日を。