今日は快晴で、京都市内がきれいに見えますね。ところで、10年ほど前でしたでしょうか、「トイレの神様」という歌が大ヒットして、歌の中でトイレには女神さまがおられて、毎日トイレをピカピカに磨いたら女神さまみたいにべっぴんさんになれる、ということでした。
仏教では「烏枢沙摩明王」という仏さまがおられます。除病、愛敬、避難、受福、敵伏のご利益があり、死霊、生霊、悪鬼、蛇障まで消滅させてくださいます。また、烏枢沙摩変成男子法といって、母胎の女子を男子に変えさせるというお力があるともされ、男子を望む貴族、武将の間で加持祈祷の修法が盛んに行われたということです。超音波検査のない時代に男女別がわかったかどうかは謎ですが。
一般的には、不浄を取り除き浄化させる仏さまとして、トイレに祀られていることが多いのですが、現代では一般家庭でお祀りされることはほとんどなく、寺院では今も祀られているところがあります。雙林寺のトイレには祀られているんです。
トイレといえば、昔は汲み取り式で、病気の発生源になったりしたのでしょう。仏さまを祀ることでキレイにトイレを使い、汚したら掃除をして、清潔に保ったのですね。掃除は修行の基本中の基本で、心までキレイになると言われていますので、トイレをピカピカに磨くことで、そういう「べっぴんさん」になれるんだと思います。
ということで、トイレを使用されるときは、ぜひ仏さまを観想して、用を足していただきたいと思います。 おんくろだなうんじゃく 今日も楽しい一日を。