護摩の準備

 これから護摩を修しますが、久しぶりに行記(指南書というのでしょうか)を読みましたら、忘れていることや勘違いしていることがありました。
 行記には作法の他に準備するもの修行中の所作なども細かく記されています。ちなみに護摩の際に準備するものは、当たり前ですが、不動明王像から、仏器の種類やお供え物などあれこれ書かれています。護摩壇に護摩木の寸法も書かれています。ちなみに護摩木は長さが1尺で親指くらいの太さで乳木(短い護摩木)は小指の太さだとか。行者による手の大きさへの配慮なのか、表現がユニークです。雙林寺の護摩木は製材所に注文していますが、お山での修行中は、林業の方が比叡山の木を切り倒して、その長さに輪切りにしたものを、我々が斧や鉈で作っていたことを思い出しました。んー、懐かしい。
 で、護摩を簡単に言いいますと、仏さまをお招きして、おもてなしをすることです。したがって、お供え物を多く用意しなければなりません。米、五穀、花、餅、果物、芥子、ゴマ、油、花、ろうそく、線香…、、、他いろいろ。我々が会席などでフルコース料理をいただくのと同じことです。釜は仏さまのお口で、そこにくべて召し上がってもらいます。護摩木に書いた願意も食べていただいて、心のもやもやを炎で燃やし消し去るのですね。転じて願いが叶うということです。
 気持ちに余裕がないとなかなか世のため人のために奉仕するとはなりません。仏さまのお助けをいただいて感謝申し上げ、そうして仏さまのお心に叶う生活を送りたいものです。
滅罪生善 悉知円満 今日も楽しい一日を。

炎が観音さまにみえるようなみえないような