祝い箸

 雲は多いものの概ね晴れ空の京都東山です。今夜は満月です。今年の所願成就は祈りましょう。さて、新春護摩に遠近問わずご参列くださりありがとうございました。みなさまのおかげで結構な勤行ができました。今年も素晴らしい年になりそうな予感がしました。今日は、厄除とおみくじの元三大師さまのご縁日となります。今年の運勢をおみくじをひいてお伺いしてみましょう。私の場合は、前半運気低迷、後半運気上昇らしいです。

 ところで、通販のおせちは、およそ70種ほどの食材が使用されており、毎日楽しくいただいております。三が日夫婦2人で食べるにはちょうどいいくらいです。

 もちろん食事の時には「祝い箸」を使っているのですが、このお箸にもいわれがありました。お正月なので、袋に「寿」と書いてあるのかくらいにしか思っていませんでした。

 まず、その家の家長が大晦日に、お箸を入れる袋毎に「寿」などの文字の下に家族の名前を書いて神棚にお供えしておきます。家長本人のものは「主人」や「主」と書きます。さらに、家族のもの以外に取り箸を用意して、それには「海山(うみやま)」と書きます。海のように深く、山のように高いことで、愛情や恩恵などが深くて大きいことのたとえです。つまり、歳神さまからのお下がりを家族全員でいただくということを表しています。我が家は「組重」と書いていましたが、これは、京都での書き方のようです。

 祝い箸は、両方の先端が細くなっていて、「両口箸」とも呼ばれます。一方は神さま用、もう一方は私たちが使うためで、"神人共食"を意味しているそうです。おせち料理は歳神さまへのお供物です。それをお下がりとしていただき、新年を祝い、歳神さまと家族みんなで共にお食事するというわけです。丸い形になっているのは「丸く収める」、割り箸のように「割らない」などの意味があって、お正月の他、お食い初め、結婚式など、おめでたい日に使われます。

 素材は、丈夫で折れにくい柳の木が使われます。柳は水で清められた神聖な木とされ、春一番に芽吹くおめでたい木とされているそうです。そのため「柳箸」とも呼ばれます。その他にも、中央が米俵のように脹らんでいることから、五穀豊穣を願って「俵箸」とか、子孫繁栄を願う「はらみ箸」などとも呼ばれるようです。長さは、末広がりの八寸(長さ24cm)となっています。ちなみに、マナーとして「箸先五分、長くて一寸」の部分で食べ物を運ぶのがよいといわれているようです。

 ということで、最近では箸袋もカラフルなものが市販されるようになりましたが、お箸にも様々な意味を込めて神仏とともに生きようとする日本人の文化ですよね。いろんな文化、風習を実践して楽しいお正月を過ごしましょう。今日も楽しい一日を。