法華大会

 

 昨夜は雷雨で時折強く雨が降った京都東山です。今朝は曇っています。さて、今日から10月ですね。比叡山延暦寺大講堂では本日より6日まで、「法華大会広学竪義(ほっけだいえこうがくりゅうぎ)」が奉修されます。

 


延暦寺のホームページから引用しますと、

 五年一会で執行される延暦寺の古儀を伝える重要な法儀「法華大会広学竪義(ほっけだいえこうがくりゅうぎ)」が本年10月1日から6日間執り行われます。

 法華大会広学竪義における法華十講は、宗祖伝教大師が天台大師への報恩のため延暦17(798)年その命日である11月(霜月)に始められた「霜月会」と、伝教大師滅後その弟子達が報恩のために6月に始めた「六月会」から成ります。法華十講は『法華経』八巻と開経と結経の二巻を合わせた計十巻の経典を講師が講義し、問者が講師に『法華経』の教えを乞う形で問答往復が繰り返される「論義法要」を以て厳修されます。

 広学竪義は天台宗の僧侶として幅広くその教えを学べているか、『法華経』の真理を究めて正当な義を立てることができているのかが問われるたいへん重要な竪義(試験)であり、多くの質問者からの厳しい問いに受け答えをしなければなりません。

 また法華大会五巻日である10月4日には、探題、已講、天皇勅使の三人が殿上輿に乗り三方から出会い入堂し、10歳前後の子どもたちによる稚児論義(ちごろんぎ)が行われます。

 今では儀式となっていて落第することはないと思いますけれど、一夜漬けで作法を覚えなくてはなりません。聞いたこともない節回しで流暢に回答を読まなくてはならず、先生の手本をその当時はテープに録音して、何回も何回も練習して暗記して、それはそれで大変でした。本番で、よくできた人には中啓が記念品として授与され、私は今でも大切に使っています。

 厳かで緊張感が漂う暗い堂内で身が引き締まる思いがしました。今日も楽しい一日を。