聖天縁日です

真葛ケ原聖天
 曇り空の京都東山です。雨も降るかもとの予報です。今日から6月、衣更えですね。法衣も透け透けの紗とか絽といわれる生地になります。この衣更えにも由来がありました。中国の宮廷で、旧暦の4月1日と10月1日に夏服と冬服を入れ替えていたことから始まった習慣なのだそうです。日本へは、平安時代頃に伝わり、室町時代から江戸時代にかけて、四季に合わせて式服を替える習慣が定着したとのことです。

 さて、今日は聖天さまのご縁日となります。「困ったときの神頼み」じゃないですけれど、困った時だけとか、ご利益のためだけに祈るという方がおられますが、これはおかしいことです。聖天信仰は聖天さまと心を通わせることですから、ふだんからおまいり、おつとめするものです。

 聖天さまは密教の神さまですから、真言をお唱えします。ご存知のとおり「おんきりぎゃうんそわか」です。お経とは違って暗唱できると思いますから、電車で移動しているときとか、商談前にお唱えするなど、そうすることで「聖天さまと常に一緒にいる」「聖天さまについていてもらえる」という心がまえが持てます。在家の方でも熱心に百遍から千遍はお唱えされますから、お経を読んで真言をお唱えして、聖天さまのみ心に触れたいですね。今日も楽しい一日を。