修二会

 いいお天気の京都東山です。今日から3月ですね!大安となりますから、幸先のいいスタートが切れそうです。そして暦には「修二会」と書かれています。

 東大寺二月堂で行われる「修二会(しゅにえ)」は、そもそも、天平勝宝4(752)年、東大寺開山である良弁の弟子、実忠によって創始されました。以来、一度も絶えることのない「不退の行法」として、今日にまで引き継がれ、2023年は、1272回目となります。

 修二会の正式名称は「十一面悔過(けか)法要」と申します。二月堂のご本尊である十一面観音菩薩さまの御宝前で懴悔する法要で、3月1日から2週間にわたって行われます。かつては旧暦2月1日から行われていた法会なので、二月に修する法会という意味をこめて「修二会」またお堂を「二月堂」と呼ばれるようになったようです。

 修行中の3月12日深夜(13日の深夜1時半頃)に、「お水取り」といって、若狭井(わかさい)という井戸から観音さまにお供えする「お香水(こうずい)」を汲む儀式が行われます。また、夜ごと「練行衆(れんぎょうしゅう)」と呼ばれる僧侶たちによって、道明かりとして、大きな松明(たいまつ)に火がともされます。この模様はニュースで報道されますが、お水取りの時だけ灯されるのではなく、毎晩灯されていますよ。

 修二会については、東大寺ホームページでご確認ください。関西では、お水取りが終わると本格的な春が来るといわれていますね。

 ということで、今日は、改めて懴悔文をかみしめてみたいと思います。今日も楽しい一日を。

「懺悔文」

我昔所造諸悪業(がしゃくしょぞうしょあくごう)

皆由無始貪瞋癡(かいゆうむしとんじんち)

従身語意之所生(じゅうしんぐいししょしょう)

一切我今皆懺悔(いっさいがこんかいさんげ)

【私が昔から造ってきた数々の悪い行いは、それらはすべていつ始まったのかわからないくらい過去からの、貪(むさぼり)、瞋(いかり)、癡(知らないこと)によって、私の体や言葉や心から生まれてきたものです。私は今、これらすべてを、悪い事だったと気づき、悔い改めます】