擬宝珠

 

 今朝、束の間晴れ間が見えましたが、午後から再び雨予報の京都東山です。さて、本堂手すりの先は、お地蔵さまがお持ちの如意宝珠と同じような形になっています。これを「擬宝珠(ぎぼし、ぎぼうしゅ)」と呼びます。玉葱にも形が似ているので、「葱台(そうだい)」とも呼ぶようです。

 お寺や神社の階段、手すりの柱などの他、宝珠なので、邪気を払い安全を祈願する意味で橋の欄干上にもついています。ちなみに、京都三条大橋の擬宝珠には「天正18(1590)年に豊臣秀吉が三条大橋を架けたこと」が刻まれています。本来、銅、青銅などの金属でできており、雨水などによる木材の腐食を抑える実用的な役目もありますが、雙林寺のものはすべて木製となっています。

 特に有名な擬宝珠と言えば、何といっても日本武道館のものではないでしょうか。80年代の人気ロックグループ爆風スランプのヒット曲「大きな玉ねぎの下で」に登場しますよね。武道館の擬宝珠は、幅経が5.15メートル、高さは3.35メートルもあるそうです。早くコロナウィルスが収まって、武道館での催し物が開催されるようになってほしいですね。今日も楽しい一日を。