鯖寿司

 

 今朝は晴れていたのですが、午後から雲がかかってきました。梅雨明け宣言された京都東山です。「今日は、鯖寿司を食べる日だ」とお大黒が台所でわーわー言うてます。作っているのかと思いきや、近くのお寿司屋さんに頼んであるから取りに行くのだそうです。

 鯖寿司は有名な京料理のひとつで、昔から京都の家庭では、お祭りなどの「ハレの日」に鯖寿司を食べる習慣があります。現在でも京都の三大祭(葵祭・祇園祭・時代祭)などの日には、鯖寿司を食べます。

 江戸時代、福井県若狭から京都までの道のりは、最短でも72キロメートルあり、その道のりを一昼夜かけて鯖を京都まで運んでいました。この道を鯖街道と呼んでいます。防腐剤も冷蔵技術もなかった当時は、鯖の内臓を取り出して、腹に塩を抱かせていました。そのため、とても塩辛く保存食としての限られた塩鯖でしかありませんでした。

 そこで京の町衆が鯖の旨味を引き出そうと、考えついたのが「京、鯖寿し」なのです。塩鯖の鮮度、鯖の骨抜き、酢の甘さ加減、竹の皮に湿度を持たせて鮨を室温で保存します。京都には専門店もありますよ。さぁて、鯖寿司を食べてがんばりますか。今日も楽しい一日を。