聖天縁日

 

雙林寺 聖天堂
 昨夜も強い雨が降っていましたが、明け方にはあがり、今朝は曇り空の京都東山です。

 今日は聖天さまのご縁日です。聖天さまは歓喜天といい、大自在天の眷属として、大聖歓喜天、大聖歓喜大自在天、大聖歓喜双身天王、天尊、あるいは、毘那夜迦(びなやか)、誐那缽底(がなぱてい)とも呼ばれます。秘仏ではありますが、インターネット検索しますと色々とお姿を拝することができます。ご尊像はさまざまなお姿がありますが、人身象頭の二臂または多臂の単身像や男女二天の抱擁する双身像がよく知られています。

 主に、除災消難や富貴を得るご利益があり、他にも商売繁盛、立身出世、勝負事の強運祈願をはじめとし、夫婦和合、良縁成就と様々なご利益を頂戴しようと、盛んに信仰されています。とにかく、願えば叶うといわれているありがたい神さまなのです。

 聖天さまに必要なお供物といえば、大根と歓喜団ですね。歓喜団は歓喜丸とも言い、蘇蜜・干果などと小豆粉や砂糖とを混ぜた餡とを米粉餅に包んで、口を巾着状に絞って揚げたお菓子です。祇園石段下にある亀屋清永の清浄歓喜団が有名ですね。雙林寺から歩いて10分くらいのところにお店がありますので、お参りの際はこちらでお求めになるといいと思います。

 供養法としては浴油供といって、胡麻油などの清浄油を多羅に入れて温め、その油の中に尊像を安置して油をお灌ぎする方法を修します。聖天さまのお風呂とでもいったところでしょうか。他にも、香水による華水供があります。この浴油作法を修するときは、油を温める多羅と火爐が必要なのですが、昔は炭火鉢を使っていましたが、最近では手間がかからず、防火においても有効なことから電熱器を使用するところが多いように思われます。雙林寺も電熱器です。聖天さまのお力で、幸せがもたらされますようお祈りいたします。今日も楽しい一日を。


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聖天さまの栞