大黒天縁日

大黒天(雙林寺蔵)
 朝から小雨の京都東山です。今日は甲子の日にて、大黒さまのご縁日です。そもそも、大黒天さまを日本に伝えたのは伝教大師さまといわれています。雙林寺にも、伝教大師御作と伝わる大黒天さまをお祀りしています。

 大黒天さまは、平安時代から天台宗の守護神として祀られていましたが、室町時代以降になり、七福神のメンバーになると、広く一般家庭でも信仰されるようになります。五穀豊穣や開運の神さまとして、特に農家や商家等で祀られ、七福神の代表格として、恵比須さまとともに、広く民衆の間で信仰されるようになりました。また、大黒と大国の音が同じであることから、出雲神社の大国主命と習い合わされ、民間信仰の基盤となっています。

 詳しくは知らないのですが、眷属に疫病神とされる七母女天という神さまがおられるので、大黒天さまに、疫病や病魔を追い払っていただくよう祈願をするそうです。また、インドではその女天方とガネーシャさまとを一緒にまつる例もあるそうです。

 ちなみに、比叡山の大黒天さまは、三面六臂大黒天と言い、三つのお顔をお持ちの日本最初の尊天です。米俵の上に立ち、食生活を守る「大黒天」を中心に、 右には勇気と力を与える「毘沙門天」 、左には美と才能を与える「弁財天」、六本のお手には 衆生の福徳を叶え、苦難を除く様々な道具をお持ちです。三天のお力を合わせ持つ「最強の福の神さま」ですね。改めてお参りにいかなければ。今日も楽しい一日を。