今日から5月です。夏も近~づく八十八夜~♪です。伝教大師さまは日本茶との関わりがあります。伝教大師さまが延暦24(805)年に中国浙江省天台山からお茶の種を持ち帰られました。その種を蒔いて出来上がったのが大津市坂本にある日本最古の「日吉茶園」なのです。最近、東京大学の研究グループが、日吉茶園の茶葉と中国浙江省天台山に現存する茶葉との比較で、DNA鑑定を行った結果、同種に間違いないとの研究結果が発表され、その信憑性が高まりました。
日本後紀には「815年4月15日唐崎行幸の途中、嵯峨天皇が梵釈寺を過ぎたところで、永忠から茶のもてなしを受けた」と記述されており、これが、文献に残る日本での喫茶記録第1号なのだそうです。毎年5月には「茶摘祭」で茶葉を収穫し、日吉大社の神事や延暦寺の仏事に供えられるとのことです。ちなみに、806年に弘法大師さまもお茶の種を持ち帰られていて、奈良大和茶の起源となっています。
また、「八十八」を組み合わせると「米」という字になることや、「八十八」は末広がりで縁起がよいため、豊作祈願の行事や夏の準備を始める吉日とされているそうです。この日に摘んだ茶は上等なものとされ、この日にお茶を飲むと長生きするともいわれているそうなので、とりあえず、日本茶を飲んでほっこりとしますか。今日も楽しい一日を。