天台宗の仏前結婚式の所要時間はおよそ1時間程度です。式は、主となる戒師、作法を教えながら進行を進める係の教授師、裏方の承仕、法水係の巫女らによって執り行われます。
一般的な次第としましては、
- 入堂…参列者は列立し、入堂、着席します。
- 三礼…仏・法・僧の三宝に礼拝し、心より敬意を表します。
- 勧請…戒師が諸仏を式場にお迎えする経文を唱えます。
- 啓白…戒師が法要の趣旨、結婚式が行われることを述べます。
- 新郎新婦礼拝ー新郎新婦が再び三宝に礼拝します。
- 洒水…加持された清浄水を新郎新婦、参列者に潅ぎ身心を浄めます。
- 授懺悔文…新郎新婦は、懺悔し、貪(むさぼり)、瞋(いかり)、癡(おろかさ)を犯さないよう誓います。
- 授三帰戒…新郎新婦は、仏・法・僧の三宝に帰依することを誓います。
- 法水頂戴…三三九度の盃を交わしたあと、両家の参列者は固めの盃をいただきます。これは三宝に帰依する心を形に表すことです。
- 指輪交換…新郎から新婦、新婦から新郎の順にお互いの左手薬指に結婚指輪をつけ合います。
- 念珠授与…戒師より新郎新婦に念珠が授けられます。
- 聖句授与…新郎新婦は戒師より人生の指針となるお言葉を授かります。
- 証明授与…無事に式が円成し、夫婦となった証明書を授かります。
- 宣誓…新郎新婦は誓いの言葉を読み、将来を仏に誓います。
- 新郎新婦献香…新郎新婦は香をささげ、仏、先祖をはじめ一切に供養します。
- 法楽…参列者一同、『般若心経』一巻を読誦します。
- 回向…この喜びと和合の功徳が自他ともにおよぶことを願います。
- 退堂…戒師、式衆が退堂します。
- 親族紹介…必要に応じて行った後、一同退堂します。
寺院によっては、両家からの希望を受け、衣装や次第内容について柔軟に対応してくださるところもありますので、事前によく打ち合わせされるといいと思います。最近では、仏式にて、国際結婚もされているようです。
今朝は雨模様ですが、今日も楽しい一日を。