聖天縁日

 

聖天厨子
 いいお天気の京都東山です。今日は「大安」です。吉日にてすべて進んでよしとなります。いいことあるかもしれませんね。音楽堂では吹奏楽の音楽会が開催されていますよ。

 さて、聖天さまのご縁日ですね。聖天さまは、歓喜天、大聖自在歓喜天、誐那鉢底(がなばち)などともお呼びし、梵語ではガネーシャと言われます。もともとはインドの凶暴な神さまだったのですが、仏教に帰依されてからは善良な神さまになられました。9800の大鬼軍を率いて常に三千世界の守護に努め、徳に三宝を護り、すべての善事を叶えさせ、あらゆる災難を除いて徳を授けてくださいます。

 よく聖天さまは恐いとか厳しい神さまだといわれていますが、そんなことはありませんから、少しも気にする必要はありません。親が子供を叱ったとき、子供からすると親のことを恐いとか厳しいと感じることに似ています。

 聖天さまは、他の仏さまよりも明確にご利益を私たちに与えてくださり、私たちを善人にしてやろうとされます。簡単に言いますと、いいことをするとご褒美(=ご利益)をいただけるということです。ご褒美をもらえるとまたがんばれる。だけど、自分の努力に対するご褒美なので、ご利益をいただいて当然だと思って独り占めしてしまいがちです。

 しかし、よくよく考えますと、そこには多くの方々の理解や協力もあったはずです。にもかかわらず、周りの人たちに分け与えたり(=布施)、感謝することをしないがために、聖天さまに叱られる(=バチが当たる)というわけです。

 聖天さまはこのようにアメとムチで仏さまの世界に導いてくださる身近で信頼のおける神さまなのですから、さぁ、お参りに行きましょうよ。 おんきりぎゃうんそわか 今日も楽しい一日を。