鬼門

 いいお天気の京都東山です。朝から、比叡山で一緒に修行をしていた同期が京都に来るということで久しぶりに会ってきました。学校に比べると一緒にいる期間は短いものの、今も連絡をとりあえるいいやつです。

 ところで、昨日は平安遷都の日でしたが、都の造営にあたっては、風水、陰陽道の考え方が取り入れられ、都の鎮護を願われたそうです。

 例えば、風水の考え方「四神相応」に合致していた土地であったということです。四神とは、青龍(東)・白虎(西)・朱雀(南)・玄武(北)という4つの方角を守る神獣のことで、それぞれに川・道・池・山を象徴しているとされています。京都では、鴨川・山陰道・巨椋池・船岡山がそれに当たり、運気の良い地形とされました。

 しかし、東北の方角は鬼が出入りする忌むべき鬼門とされる方角です。そこで、都の東北に位置する延暦寺は、都を災厄から守るため鬼門除けの役割を持つようになりました。また、京都市内の赤山禅院は、赤山大明神さまをお祀りし、京都御所の鬼門を守護されています。

 ちなみに鬼門は、丑寅(うしとら)の方角で、そこから鬼が入ってくるとされますから、鬼の様相は、「牛の角」と「トラの牙」を生やしており、トラの皮の腰布を巻いた姿に描かれますね。

 一般の家庭では、難を転じる「ナンテン」を植えるなどして鬼門除けをしますが、雙林寺にも東北にナンテンが植えられていますよ。今日も楽しい一日を。