〇〇の秋

 

 雲ひとつない快晴の京都東山です。だんだんと気温が下がってきて、過ごしやすい気候になってきました。過日、ラジオ番組のなかで、「秋といえば、何の秋でしょうか」という話題で、トークが繰り広げられていました。いわゆる「○○の秋」と言えば?です。

 その中で、秋は気候がよいので、スポーツだとか行楽だとか行動的な秋というのはわかるけれども、秋に限って「食欲の秋」といわれるのはなぜだろうか?と発言された方がおられました。食欲は年がら年中あるし、食材も四季折々に美味しいものがあるので、秋に限っていうのは、なぜだろうと言われるのです。言われてみれば確かにそうですよね。

 この疑問に他の方々は、行動的になってお腹がすくからだとか、冬に向かって栄養を貯めこもうと体がいつもより欲するのだとかいろいろ発言されて話が盛り上がっていました。

 仏教では「欲に対しては道徳を守るようにしましょう」といわれます。例えば、食欲であれば、断食して食べないようにしようということではなくて、「食べ過ぎないようにしましょう」です。あるいは、「体に迷惑をかけないように食べましょう」です。

 例えば、私たちはご飯を食べなければ生きていけません。しかし、お菓子などの間食は必要ないような感じです。食後のデザートなんかも不要かも知れません。主食があれば、それらは食べなくても大丈夫そうです。つまり、生命維持や活動の源に欠かせないものと、ただ単においしくて自分がとにかく食べたいものとに区別して、そこをしっかりと理解して食べようということです。そうすると、体にとって欠かせないものと、自分が食べたいだけの欲しいものとに区別ができるようになって、食欲の沼から脱出できる1歩になるというわけです。

 こんな感じで、私もまず運動よりも食べる量を減らすことから始めてダイエットに成功しましたけれど、減量に慣れるまでは、やはり、食べたい衝動に耐えることはつらかったです。しかし、その時期を過ぎると食べる量も減り、体も軽くなって調子がよくなりました。食費も減りますよ。とにかく、仏教も、ダイエットも実践が大切ですね。今日も楽しい一日を。