苦難に耐え忍ぶ

 曇り空の京都東山です。今日の最高気温は25℃と涼しく感じるようになってきました。今日は秋分の日で、秋のお彼岸のお中日です。秋分の日は、太陽が真西に沈むので、西の方角を向いて沈みゆく太陽見ながら極楽浄土を想ったり、ご先祖さまの成仏などをお祈りされるとよろしいかと思います。

 さて、六波羅蜜の3番目は「忍辱(にんにく)」です。法話にて、「ガーリックのことではないですよ」と話し始めることは、お坊さんお決まりのフレーズですね。

 忍辱とは、じっと耐え忍ぶことです。人生は、諸行無常で、いいときもあれば悪いときもあります。常に毎日のように幸せで、いつまでも何もかもうまくいくことはまずありません。例えば、自分は健康であっても、家族が怪我や病気になってしまうことがありますし、仕事もそうです。順調に行くときもあれば、うまく行かなくなるときもあります。人生には浮き沈みが付き物です。その沈んだ時に、自暴自棄などにならず、じっと我慢しよう、耐えよう、好転するまで待とうというのが忍辱です。

 すぐにはよくならないかもしれませんが、短期になって怒鳴ったところでうまくいくこともないじゃないですか。「怒りの蛇を、口から出すのは下等の人間。歯を食いしばって、口から出さないのが中等。胸に蛇は狂っていても、顔に表さないのが上等の人間である」とかいう言葉があります。

 仏さまによくお願いして、あんじょうようしてもらえるように頼みましょう。この「あんじょうよう」って、関西弁なのですかね?うまい具合になるようにというような意味なのですけれど。今日も楽しい一日を。