聖天縁日

がな八
 いいお天気の京都東山です。今日は「大安」です。吉日にて万事進んでよしです。そして、聖天さまのご縁日となります。

 全国各地に聖天さまをお祀りされている寺院はたくさんありますが、ご真言や勤行次第はそれぞれです。どのお作法でも優劣はなく、一番大切なのは、心よりご供養させていただき、お祈りすることです。どういいますか、自分が納得でき歓喜な気持ちになれる勤行がよいです。そして、一生続けることです。

 信仰を始めたときは丁寧にお勤めしていても、だんだんといい加減になりがちです。折角始めた聖天さま信仰が、かえって苦痛になってくるのでは、聖天さまに対して大変失礼になり、よろしくないことも起こる可能性がありますから、聖天さま信仰を始めにあたっては、信心する強い覚悟のようなものが必要です。

 ところで、聖天さまのご真言は「おんきりくぎゃくうんそわか」なのか「おんきりぎゃくうんそわか」なのか尋れられることがありますが、参詣されるお寺のご住職からお授けいただいたご真言をお唱えするようにします。私は、抜苦与楽(ばっくよらく)の考え方を教わりましたので、「おんきりくぎゃくうんそわか」のはじめの「く」は抜いて、あとの「く」は与えるという意味で「おんきりぎゃくうんそわか」とお唱えしています。

 今年も最後の月となりました。それぞれの仏さまのご縁日を確認して、今年一年の感謝と御礼を申し上げる参拝月間といたしましょう。今日も楽しい一日を。