空腹

しょうぐうさん
 真っ青な空の京都東山です。今日は「一粒万倍日」です。陰徳を積み、慈悲を施し、善事を行なう日です。積善の家に余慶ありです。

 さて、みなさんは空腹を感じることはありますでしょうか。私は、食べる量を減らして、東山を歩き回ってダイエットしたことがありますが、それ以来、食べる量が減って、現在もリバウンドすることなく過ごしています。そして、朝昼晩とお腹がグウグウと鳴るようにもなりました。そんなに食べなくても生きていられます。つまり、食事は、体を維持するために必要なことなのですね。

 しかし、最近では、おいしいからとか、流行っているからとか、飲み会だとか、本来の目的とは違うことで食べます。また、さまざま感情などでやけ食いとかします。繰り返していますと、食べ過ぎになって体に支障が出始めます。そこで、そんな欲は何とか追っ払って空腹感を感じられるくらいの食事量にしたほうがよいのではないかと思います。

 空腹感を感じると、かえって細胞が活発に働くような気がするのです。しっかり食べると、栄養がありすぎて、細胞たちは怠けてしまいます。そうすると、悪いものも分解できずに、体内に貯めこんでしまうことになります。ところが、栄養が豊富ではなくなると、体を維持するために細胞が働くようになりますし、悪い物質も分解するなどして排出されます。

 栄養を絶ってみると細胞がアレッとびっくりするのです。細胞が活性化すると、何となく心持ちも変わって元気になってきます。肉体的にも精神的にも元気になるわけです。精神的に元気になってきますと、幸福感がわいてくるはずです。仏教では「軽安 (きょうあん)」と呼んだりします。これは私の勝手な意見ですけれど、参考していただけますと幸いです。そもそも、食事は他の生命をいただくことですから、過分にいただかないにこしたことはないのですよ。今日も楽しい一日を。