薬師如来縁日

薬師如来

薬師如来像（重文）
　いいお天気の京都東山です。今日は、大安、万事進んでよしの吉日です。最高気温は16℃の予想で、朝から一気に気温が下がって寒いです。いよいよ、こたつに、ストーブを出してこようと思います。

　さて、毎月８日はお薬師さまのご縁日ですね。正式には薬師瑠璃光如来と申しまして、東方瑠璃世界という瑠璃色の世界におられる教主さまです。天台宗総本山比叡山延暦寺のご本尊が薬師如来さまなので、多くの天台宗寺院でお祀りされています。雙林寺の御薬師さまは伝教大師御作と伝わるご尊像です。

　左の手に薬壺をお持ちになり、妙薬で病気を治してくださる仏さまとして有名です。十二の大願の中に一切の衆生を病気から救うことを挙げられたことから、病気平癒にご利益が頂戴できる仏さまとして、昔から多くの人々に「お薬師さん」と呼ばれ親しまれ信仰されています。

　古くは、法隆寺金堂に安置される白鳳時代の薬師如来像光背銘に、「用明天皇が病気の時に、病気平癒祈願のため寺（法隆寺）を建て、薬師如来像を祀るようにとの仰せがあったが、天皇は残念ながら果たされることなく崩御された。しかし推古天皇と聖徳太子がその遺志を果たした」と刻されています。

　このように、人間は生まれてから終えるまで病気ほど恐ろしいものはありません。どんな富者豪傑貴人でも病の苦しみにはかなわないのです。どうぞ、お薬師さまを信仰され、お力をいただいて、よりよい健康状態を目指してみてはいかがでしょうか。今日も楽しい一日を。