酉の市

 曇り空の京都東山です。うちのお大黒は、宝塚歌劇団を観に行くとかで、張り切っています。今日は、一粒の種が万倍に実るという「一粒万倍日」と「一の酉」が重なる開運日となります。朝のワイドショーで、酉の市の様子が紹介されていました。関東地方では冬の風物詩とされているそうですね。

 初酉を「一の酉」 次の酉の日を「二の酉」とし、年によって、「三の酉」まである時は、火事が多いとかいわれているそうです。冬に向かって火を使うことも多くなる時季なので、注意しないといけない戒めなのかもしれません。

 酉の市の始まりは、諸説あるようですが、江戸近郊の花又村(現在の足立区花畑にある大鷲神社)近在の農民が、鎮守である「鷲大明神」に感謝した収穫祭だったそうです。仏教としては、1265(文永2)年11月酉の日に、日蓮上人が上総国鷲巣(現・千葉県茂原市)の小早川家(現在の大本山鷲山寺)で、国家の平穏を祈ったところ、明星が明るく輝き、鷲の背に乗った鷲妙見大菩薩(わしみょうけんだいぼさつ)が現れたそうです。ちなみに、妙見菩薩とは、北極星を神格化したものなのですが、金星と関係があったのかどうかは、わかりませんけれど、星に関係する仏さまということにしておきましょうか。

 ところで、お酉の市と言えば「熊手」が有名ですが、熊手は沢山の福を鷲掴みにして、幸運と福を掻きこむ縁起物です。熊手を買ってお酉さまに参拝し、神気を熊手で受け取り、その神気が落ちないように熊手を高く掲げながらお持ち帰りするのだそうです。商売繁盛を願って大判小判や打出の小槌、おかめといった縁起物をたくさんつけた大きな熊手は関西でいう、えべっさんのお祭りに似ているような感じですね。みなさまのお参りに行かれますでしょうか。今日も楽しい一日を。